「レポート」の書き方について
 学生の皆さんが授業の過程でさまざまな形のレポートの提出を求められる場合は多い。その時に注意すべき点を以下にのべる。
自分で課題を設定してレポートを提出するときの注意点:
1.設定した課題を選んだ理由
  これはレポートを見る人に、レポートを書いた人の背景とその課題の重要性を知らせるために必須の項目である。
2.序論
  設定した課題がいかに自分にとって重要であり、興味深く、またその周辺領域との関連(社会あるいは諸科学)の上で大切なものであるかを明らかにするための項目である。
3.本論(結果)
  調査して明らかにした内容を具体的に記述する。その場合、幾つかの項目に分け、分かり易く記述することが求められる。データなどは表やグラフ、あるいは分かり易い図などにして表現することが読み手には優しい。人間の得る情報の大半は目からであり、文字だけよりは視覚に訴える表現方法は理解されやすい。ただし、定量性に欠けることには注意が必要である。
4.考察
  調査し、記述した結果から導き出された結論が、序論との関係で、またその課題を設定した理由とどのように相関しているかを明らかにすることが求められる。またその結論から、今後どのような展開が可能であるかを考察する。なお、結論を得るための情報が不足している場合には、それをどのようにすれば入手可能であるかについても考察する必要がある。
5.参考文献
  レポートを執筆するに際して利用した文献、資料を番号をつけてひとつずつ箇条書きにして記載する。その場合に必要な情報は、著者、資料のタイトル、ページ、巻号、および発行年数である。なお、1〜4の記述に際しても、文献から引用した部分についてはその番号を括弧付きで記入しておくことが望ましい。
設定された課題についてのレポートを提出するときの注意点:
1.設定された課題の重要性について
  設定された課題がその課題の属する領域においていかに大切なことであるかを自分なりの判断として記述する。これは上の場合の2に相当すると考えればよい。後は上の注意点と同じである。
一般的な注意点:
1.簡潔な文章で書くこと。
2.出来るだけ読みやすい書体で書くこと。
3.自分で調査し、自分で書くこと。他人のものを書き移すことなど絶対に無いようにすること。
4.学部名、名前、番号の書き落としのないこと。
5.提出期限を厳守すること。それを守らない場合は受け取りを拒否される。
参考にすべき本:
  全てのレポート作成に有効と思われる参考書は、木下是雄著、「理科系の作文技術」(中公新書)である。